逐条解説

50●君子は言を以て人を挙げず。人を以て言を廃せず。

50●君子は言を以て人を挙げず。人を以て言を廃せず。

50●君子は言(げん)を以て人を挙(あ)げず。人を以て言を廃(はい)せず。意訳・君子は口が達者だからといって人を重用しない。パっとしないからといってその人の言うことを安易に聞き流さない。衛霊公第十五の二三子曰。君子不以言舉人。不以人廢言。
20●君子は矜なるも争わず、羣すれど党せず。

20●君子は矜なるも争わず、羣すれど党せず。

20●君子は矜(きょう)なるも争(あらそ)わず、羣(ぐん)すれど党(とう)せず。意訳・君子は誇りを持っているがくだらないことで安易に争ったりはしない。共同での生活は大切にするが徒党を組んで悪いことはしない。衛霊公第十五の二二子曰。君子矜而不...
17●君子は刑を懐い、小人は恵みを懐う。

17●君子は刑を懐い、小人は恵みを懐う。

17●君子は刑を懐(おも)い、小人(しょうじん)は恵みを懐う。意訳・君子は責任の取り方を考えるが、不心得者はお目こぼしを受ける方法を考える。里仁第四の一一子曰。君子懐徳。小人懐土。君子懐刑。小人懐惠。
16●君子は周して比せず。小人は比して周せず。

16●君子は周して比せず。小人は比して周せず。

16●君子は周(しゅう)して比(ひ)せず。小人(しょうじん)は比して周せず。意訳・君子は公平であり贔屓をしない。不心得者は贔屓ばかりで公平でない。為政第二の一四子曰。君子周而不比。小人比而不周。
11●既往は咎めず。

11●既往は咎めず。

11●既往(きおう)は咎(とが)めず。意訳・済んだことは仕方がない。いつまでも責めるのは止めよう。八佾第三の二一哀公問社於宰我。宰我對曰。夏后氏以松。殷人以栢。周人以栗。曰使民戰栗。子聞之曰。成事不説。遂事不諫。既往不咎。
03●和をもって貴しと為す。和を知りて和すれども、礼を以て節せざれば、亦行う可からず。

03●和をもって貴しと為す。和を知りて和すれども、礼を以て節せざれば、亦行う可からず。

03●和をもって貴(たっと)しと為す。和を知りて和すれども、礼を以て節(せっ)せざれば、亦(また)行う可(べ)からず。意訳・和の心を大切にしよう。とはいえ議論の場で馴れ合いになってしまうのは良くないので丸く収まれば良いというものではなく、礼...
63●之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず。

63●之を知る者は、之を好む者に如(し)かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず。

63●之を知る者は、之を好む者に如(し)かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず。・勉強しただけではそれを好きな人には勝てない。好きなだけではそれを楽しんでいる人には勝てない。雍也第六の二〇子曰。知之者不如好之者。好之者不如樂之者。
43●之を如何せん、之を如何せんと曰わざる者は、吾之を如何ともする末きのみ。

43●之を如何せん、之を如何せんと曰わざる者は、吾之を如何ともする末きのみ。

43●之を如何(いかん)せん、之を如何せんと曰わざる者は、吾之を如何ともする末(な)きのみ。・これは何でしょうか、これはどうすればよいのでしょうかと積極的に聞いてこない者には、わたしもどうすることもできない。衛霊公第十五の一六子曰。不曰如之...
08●之を知るは之を知ると為し、知らざるは知らずと為す。是れ知るなり。

08●之を知るは之を知ると為し、知らざるは知らずと為す。是れ知るなり。

08●之を知るは之を知ると為し、知らざるは知らずと為す。是(こ)れ知るなり。・知っていることは知っているとして、知らないことは知らないと認識する。知るとはそういうことだ。・知っていることは知っているとして、知らないことは知らないと認識する。...
05●疏食を飯らい、水を飲み、肱を曲げて之を枕とす。楽しみ亦その中に在り。

05●疏食を飯らい、水を飲み、肱を曲げて之を枕とす。楽しみ亦その中に在り。

05●疏食(そし)を飯(く)らい、水を飲み、肱(ひじ)を曲げて之を枕とす。楽しみ亦その中に在り。意訳普通に食べ、水を飲み、肘を曲げて枕として寝る。そんな生活にも楽しみはある。述而第七の一五子曰。飯疏食飮水。曲肱而枕之。樂亦在其中矣。不義而富...